漫画感想

【感想】-ヒトガタナ-(11巻完結)

2020年9月11日

 

基礎情報

-ヒトガタナ-11巻表紙
出典:-ヒトガタナ-11巻表紙

作品名 : -ヒトガタナ-
ジャンル: SFアクション
漫画  : オニグンソウ
原作  : -
出版社 : 株式会マッグガーデン
掲載誌 : 月刊コミックブレイド→MAGCOMI
レーベル: BLADE COMICS
発表期間: 2009年~2020年1月
巻数  : 11
アニメ : -

 『刀』と呼ばれる操作型武装アンドロイドを用いた犯罪が起こっていた。
 増加する刀犯罪を防ぐため、政府は『対刀犯罪課』を組織する。
 『対刀犯罪課』第八班に所属する十種は、半人半刀という己の存在意義に疑念を抱きつつも戦いに身を投じていく…

出典:-ヒトガタナ-1巻紹介

感想概要

 おすすめ:★★★★☆
 緋々色金(ひひいろがね)と呼ばれる流体金属の一種によって人の魂をべつのものに移すことが可能となり、操作型武装アンドロイドを”刀”と呼んだ。
 主人公十種(とぐさ)が八千代芹(やちよせり)や月山重蔵と暮らしながら、”刀”犯罪を防ぐための対刀犯罪課として戦い、自身の存在理由や生き方を見出していく。

Sample

感想

 完結おめでとうございます。1巻から読み返したので感想が遅くなりました。

 緋々色金(ひひいろがね)と呼ばれる流体金属の一種によって、形状変化及び魂の器として”刀”に人の魂を移すことが可能となった。それにより自分の体のように操作できるアンドロイドができ、初期こそ工業用、医療用に用いられたが程なくして武装し戦闘に特化したタイプが製造されるようになる。それを”刀”と呼んだ。
 ”刀”ができると人の操作を必要としない自律型の”刀”(オートマトン)の研究が始まり、研究により生まれた試作二号の暴走による事件(オートマトン事件)が起こり、それ以降はオートマトンの研究は禁忌とされた。
 オートマトン事件以降、刀進課第三研究施設により様々な研究、”刀”との同調率の底上げ、戦闘技術と戦闘意欲の早期植え付けを行って操者を強化する「アルチザン計画」や通常一振りの”刀”に一つの緋々色金が使われているところに戦闘力向上のため複数個の緋々色金を使用した”刀”を製造する「天下五剣」が進められるも、研究の打ち切りや剣士のキャパを超えお蔵入りとなった。
 そんな時世に生きるある少年のお話。

 正式に名称があったか覚えてはいませんが、本編は大きく導入の”天羽々斬(あまのははぎり)編”、”アルチザン・天下五剣編”、”伊都尾羽張(いつのおはばり)編”となっています。

”天羽々斬編”
 大まかな説明や登場人物の紹介を経て、オートマトンでかつ「限りなく人に近いオートマトン」をコンセプトとした天羽々斬を捕獲、救出するまでの話。

”アルチザン・天下五剣編”
 かつて行われていた「アルチザン計画」によって生み出されたアルチザンのメンバーが、「天下五剣」を駆って対刀犯罪課に挑む話。

”伊都尾羽張編”
 オートマトン試作二号である伊都尾羽張が「感情」を得ることを目的に、対刀犯罪課・アルチザンと対決する話。

 半人半刀の主人公十種(とぐさ)、限りなく人に近い自立型”刀”天羽々斬、かつてアルチザンだった八千代芹(やちよせり)、オートマトン事件で妻子を失った月山重蔵(つきやま じゅうぞう)、彼らは血はつながっていないものの「家族」であり、それは安寧を得られる場所でもあったんだと思います。
 物語が進むにつれ、自分が、味方が、相対する敵が、それまでにあった事件や経緯などと絡み合い、感情や意思、何のために生きているのかを模索して、迷って、失って、泣いて、支えあって見つけていく様はたまらなく面白いです。
 後半はやや重めの話が続きます、大丈夫ハッピーエンドだから。
 そこは読者が想像する部分だろといわれてしまうとあれなんですが、個人的には主人公の母の部分を深堀してほしかった。主人公との関係とか伊都尾羽張との関係とか読み込みが甘いのかしっくりこなくて。。。

 登場するキャラクターも割と人数がいるんです(搭乗する”刀”も含めるとさらに多い)が、キャラが立っているからか割とすんなり覚えられます。
 個人的には菘(すずな)ちゃん大好き。髪型も好き。忍(しのぶ)ちゃんとの関係性好き。にっかり青江と九藤虎杖(くどうこづえ)もいいんだよなー。でも挙げてくときりないんですよ。


 連載開始が2009年、前巻10巻が2016年(そこには2017年完結予定とありましたが)、そして出ました最終巻11巻2020年8月!待っていましたが、年月には勝てず前まではどんな話だったか読みなおしました。
 もう10年も前なんですね…当時も好きでしたが今と同じ感想なのか昔の自分に聞けるのであれば聞いてみたいです。

 伏線のはり方というか回収がうまいなという印象。細かい疑問はありつつもそれを補って余りあるキャラクターの魅力、ストーリー展開のテンポの良さ。
 絵や”刀”のデザインもすっきりしたもので見やすいものにしつつも、アクションでは動きもわかりやすく何より映えます。

作者・書籍関連

 オニグンソウさん
 https://twitter.com/onigunsou


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