漫画感想

【感想】プラネットウィズ(~6巻まで)

2021年5月1日

 SF寄りファンタジー好きな方におすすめ

基礎情報

プラネットウィズ6巻表紙
出典:プラネット・ウィズ3巻表紙

作品名 : プラネット・ウィズ
ジャンル: サイキックアクション
漫画  : 水上悟志
原作  : -
出版社 : 株式会社少年画報社
掲載誌 : ヤングキングアワーズ
レーベル: YKコミックス
発表期間: 2018年6月号~
巻数  : 6
アニメ : 2018年7月~9月

 黒井宗矢は銀子や[先生]と3人で暮らす記憶喪失の少年。
 委員長の高天原のぞみのおかげで学校でもなんとかやっていた。
 ある日、地球が一斉に[ネビュラ]の巨大兵器に襲撃される。
 7人の超能力者が念動巨神装光をまとって阻止する様を見ていた宗矢だが、自身もその戦いに巻き込まれて…!?

 水上悟志が4年の準備期間を経て書き下ろした1074ページのネーム(脚本原案)をもとに、シリーズ構成&キャラクター原案も手掛け、2018年7月より放送しているTVアニメ原作を自ら漫画化。
 地球をめぐり繰り広げられる壮大なサイキックアクション開幕!!
 (2018年7月刊行)

出典:プラネット・ウィズ1巻裏表紙

感想概要

 おすすめ:★★★★☆
 アニメの脚本原案として書き下ろされ、2018年にアニメ放映された同名作品を原案者自ら漫画化。
 正義感やサイキックの覚醒、好意や恋慕、後悔や希望色んな感情や思いをキャラクターがそれぞれ持っていて、人との関係や状況で揺れ動き変わっていくのが面白く、分かりやすく描かれている。
 セリフ回しも印象に残るものばかり。

Sample

登場人物

・黒井宗太
 主人公。
 かつて故郷を龍に滅ぼされ、兄を亡くしている。
 地球では先生と合体しネビュラソルジャーとして戦闘を繰り広げる。 

・高天原のぞみ
 主人公のクラスメイトで委員長。
 オカルト研究会所属。
 少ない情報から黒井宗太の置かれた状況を言い当てる。

○ネビュラ穏健派
 地球人から力だけ奪い見守りを再開することとしている。

・先生
 着ぐるみ族で猫のような外見をしている。
 本名はラシャヴェラク。

・黒井銀子
 リエルの姫。
 シリウス人の侵攻を受けた際に先生に救出され行動を共にする。
 先生は「うにゃ」としか喋っていないのに通訳できる。

○グランドパラディン
 地球人のサイキッカー
・虎居 英雄(とらい ひでお)
 消防士。グランドパラディン内で高い実力を持っていたが最初に撃破される。
 ネビュラウエポンの幻影でささやかれた言葉は「お前を許す」。

・因幡 美羽(いなば みう)
 柔道少女。熊代のように強くなりたいとあこがれを持っている。
 ネビュラウエポンの幻影でささやかれた言葉は「弱くてもいいんだよ」。

・熊代 晴海(くましろ はるみ)
 柔道少女。因幡のようなお姫様になりたいと思っている。
 ネビュラウエポンの幻影でささやかれた言葉は「誰もあなたを恐れていないよ」。

・根津屋 正義(ねずや ジャッジメント)
 ジャスティスではなくジャッジメント。
 オカルト研究会OBで主人公の友人になった。
 ネビュラウエポンには屈してしまう。

・鷹取 紅華(たかとり べにか)
 元警察官。
 白石や竜造寺に不信感を抱き、熊代暴走後袂を分かつ。
 グランドパラディン壊滅後はネビュラ封印派に。

・羊谷 葉介(ひつじたに ようすけ)
 鷹取に想いを寄せる。
 グランドパラディン離脱以降鷹取と共にネビュラ封印派に。

・竜造寺 岳蔵(りゅうぞうじ たけぞう)
 竜造寺隆の父。
 ネビュラウエポンの幻影でささやかれた言葉は「何も悔いることはない」。

・竜造寺 隆(りゅうぞうじ たかし)
 国民安全管理局特殊防衛課長。
 グランドパラディンの司令官。
 念動巨神装光を使っての世界征服を目的としている。

・白石 こがね(しらいし こがね)
 竜造寺隆の秘書役。
 ネビュラ封印派の一員で、グランドパラディンの面々には催眠術をかけていたらしい。
 ただし、鷹取には感づかれていた様子。

○ネビュラ封印派
 地球人がこれ以上進化しないように地球に封印することとしている。
・閣下(かっか)
 基本「わん」しか言わず、白石こがねが通訳をしている。
 本名はカレルレン。
 先生とは因縁を持つ。

あらすじ

 突如世界各地に正体不明の浮遊物が出現。
 通常の先頭兵器は役に立たず無効化され、浮遊物からの「幻影」に触れると戦意を喪失してしまう。

 それに対し竜造寺の組織したグランドパラディンと呼ばれる国民安全管理局特殊防衛課が念動巨神装光を用いこれを撃破する。

 浮遊物は宇宙政府ネビュラ封印派により地球に送り込まれた封印装置であり、彼らは地球人がサイキックに目覚めるとかつてのシリウス人のように進化してしまうとして力ごと地球を封印しようとしていた。

 一方、地球人から力を奪うのではなく進化を見守る穏健派として主人公・黒井宗太の力を借り、念力合体してグランドパラディンを撃破していく。

 虎居、因幡、熊代が撃破され、鷹取、羊谷の離脱などから最終的には竜造寺隆とネビュラ封印派の戦闘に。
 竜造寺の敗北からグランドパラディンは崩壊する。

 ネビュラ封印派は羊谷をの力を借り地球を封印するも、黒井宗太が地球人に呼びかけ呼び戻すことに成功。
 封印派の宣戦布告にこたえる形で、ネビュラ封印派・閣下&白石と穏健派・先生&黒井達の戦いに。
 
 
 

 

感想

 アニメの脚本原案として書き下ろされ、2018年にアニメ放映された同名作品を原案者自ら漫画化。
 1話で人類が謎の巨大飛行物体に侵攻されて、それを正義の味方っぽい7人が特撮ヒーローよろしく倒しに行ったかと思えば、そのヒーローどもを倒しに行くのが主人公とかわけわからん。
 でもこのわけわからんさはストーリーが進むにつれ少しずつ明らかになり、それが理由や思惑のあることだと後からわかってくるのが面白い。
 
 人類vsネビュラ封印派vsネビュラ穏健派の三つ巴状態からめまぐるしく変わっていく状況の中で、キャラクターの感情や行動も少しずつ、しかし確実に変化していく。
 正義感やサイキックの覚醒、好意や恋慕、後悔や希望色んな感情や思いをキャラクターがそれぞれ持っていて、人との関係や状況で揺れ動き変わっていくのが面白く、分かりやすく描かれている。
 
 三つ巴の状態も戦う理由も感情の揺れ動きもしっかり描かれていて、かつ絶対悪的な存在がいない。
 正義と対立しているのは悪ではなく別の正義を体現しているかのようなやり取りはどちらにも共感でき考えさせられるものがある。

 セリフ回しも印象に残るものばかり。空回りというかスベってるようなものもあるが、名言の宝庫と言ってもいいと思う。

 因幡ちゃんと熊代さんの関係、個人的に超好き。
 恋とか愛とかではないんだけど、友情というのも少し語弊があるというか、共依存に近いのかもしれないけど、尊敬しあっているというか…。
 子供の頃は熊代さんがナイトで因幡ちゃんがお姫様、大きくなって因幡ちゃんがナイトで熊代さんがお姫様に。
 大きくなっても熊代さんにとっては因幡ちゃんが憧れのお姫様でかっこつけたい相手で、因幡ちゃんにとっては熊代さんが追いつきたい強さの象徴みたいな相手で。
 なんと表現すればよいのか、琴線に触れるというか、少し前だと尊いとかいうんだと思うんですが。語彙力がなさ過ぎて表現できない。

 5巻ですが「乙女って柄かよ!」「柄だよ!」の応酬好きすぎる。

 6巻でアニメ10話あたりでした。
 漫画と読み比べながらアニメを見ているのでまだ結末を知らないのですが、早く知りたい一方でまだ終わってほしくない。
 

書籍関連

 水上悟志さん
 https://twitter.com/nekogaeru


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