漫画感想

【感想】IDOROLL(1巻完結)

2020年11月20日

 スポ根ライブアイドル漫画。ぜひ読んでほしい。

基礎情報

IDOROLL1巻表紙
出典:IDOROLL表紙

作品名 : IDOROLL
ジャンル: ライブアイドル疾走劇
漫画  : 筒井大志
原作  : -
出版社 : 株式会社集英社
掲載誌 : グランドジャンプPREMIUM
レーベル: ヤングジャンプコミックスGJ
発表期間: 2014年5月~2014年11月
巻数  : 1
アニメ : -

 アイドルとは何か?

 夢見たロックの道に挫折した一ノ瀬一乃が出会ったのはまるで異世界のようなステージ併設メイドカフェ。
 アイドル繚乱時代の秋葉原で22歳フリーター女子が挑むマイナスからのリ・スタート。
 オタクの聖地から世界へ放つライブアイドル疾走劇!!

出典:IDOROLL1巻裏表紙

感想概要

 おすすめ:[osusume]
 アイドルスポ根もの。話のテンポを良くするためか、細かい謎部分や強引な展開はあるもののそれを補って余りある勢いがあります。
 主人公と相方とのやり取り、常連ファンなど一話一話キャラクターや関係性を掘り下げていって、ライブ場面でカタルシスを持ってくるのは、これこそ王道これこそアイドルと言わんばかりで大好きです。

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感想

 主人公一ノ瀬一乃は小さなころに見たテレビに映るライブを見て、自身も大きなステージで輝いてみたいと思っていた。
 大きくなってギタリストとして仲間とロックバンドをやり、売れないながら一生懸命やってきてメジャーデビューのチャンスがやってきた。しかし、そのチャンスは大手のギタリストを売り出すためのもので、一ノ瀬の代わりにそのギタリストを入れればメジャーデビューさせるというものだった。
 一緒にやってきた仲間は一ノ瀬の事は心配しつつも、一ノ瀬の身長が低いことで演奏中の雰囲気が少し変わることやメジャーデビューの機会の逃したくない思いから、一ノ瀬を捨ててデビューする。

 バイトの募集には落ち続け、家賃も滞納して追い出され、所持金も底をつき最後に残ったギターを派手に壊してロックともお別れをしようとしたとき、小さなころよく遊んだ年上の五反田音羽に声を掛けられる。
 五反田に胸の内を明かした一ノ瀬は、翌日五反田に秋葉原のとあるメイド喫茶店に連れていかれる。そこはただのメイド喫茶ではなく「アイドルメイドライブ喫茶」のJAM♡RAISINだった!
 五反田は一ノ瀬にここで働き、アイドルになれと、ここが「夢の先(ネクストステージ)」だと誘う。

 入店後は三枝琴弾とユニットを組んで、2週間後にメイングループ「レーズンデート」の前座をやれと言われたり、必死で練習する中三枝との仲を深めたり、三枝の過去を垣間見たりします。
 ライブでは、ライバル店と嫌がらせがあったりしますが、JAM♡RAISINの常連でドルヲタのヨシ君に推されたこともあり、成功への一歩を踏み出します。

 基本スポ根もので、対象がライブアイドルいわゆる地下アイドルになった物語。
 話のテンポを良くするためか、一ノ瀬に練習の話がいってなかったのはなんでだとか、曲や振り付けとかどこで伝えられたんだとか、細かい謎部分や強引な展開はあるもののそれを補って余りある勢いがあります。
 主人公一ノ瀬一乃やユニットで一緒になった三枝とのやり取り、ライブを見せる相手のヨシ君など一話一話キャラクターや関係性を掘り下げていって、ライブ場面でカタルシスを持ってくるのは、やりつくされた手法かもしれませんがこれこそ王道、これこそアイドルと言わんばかりで大好きです。

IDOROLL1巻167
出典:IDOROLL1巻

 ライブアイドルならではのファンとの距離感、その良い面がライブの時にガツンと現れるのは見ていて感動です。

 2010年以降、女性アイドルグループが数多く現れ群雄割拠するまさにアイドル戦国時代と呼ばれる年代に連載、出版された本作。個人的には絵柄、キャラクター、ストーリーどれをとっても大好きなのですが、1巻終了時主人公一ノ瀬が言った「わたしもっと…アイドルやってみたい!!」から今後も続くのかと思いきやそれ以降音沙汰がなく悲しい限りです。
 連載されていた2014年5月当時はAKB48が人気を博し、乃木坂46、ももいろクローバーZなどの現実のアイドルだけではなく、アイドルマスター シンデレラガールズやラブライブ!などの2次元アイドルがゲーム、アニメのみならず2.5次元化して活動し始めるなど大変面白い時期でした。
 今後再開されても楽しめるとは思いますが、年代が変わり秋葉原も様相が変わったので再開されることはまずないのかなと思うと悲しいです。

作者・書籍関連

 筒井大志さん
 https://twitter.com/Taishi_Tsutsui


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