漫画感想

【感想】勇気あるものより散れ(1巻)

2021年8月30日

 時代物アクションが好きな方ならおすすめ。

基礎情報

勇気あるものより散れ1巻表紙
出典:勇気あるものより散れ1巻表紙

作品名 : 勇気あるものより散れ
ジャンル: 命を燃やす明治浪漫譚
漫画  : 相田裕
原作  : -
出版社 : 株式会社白泉社
掲載誌 : ヤングアニマル
レーベル: YOUNG ANIMAL COMICS
発表期間: 2021年5号~
巻数  : 1
アニメ : -

 明治七年、東京
 幕末の激動を生き永らえた武士・春安は、死に場所を決めた暗殺の現場で謎の少女・シノに阻まれ瀕死に陥る。
 不死の一族、化野民(あだしののたみ)を母にもつシノは、ある宿願を果たすため、春安の命を助け自らの眷属にするが…?
 不死の少女と武士が命を燃やす明治浪漫譚!

出典:勇気あるものより散れ1巻裏表紙

感想概要

 おすすめ:★★★☆☆
 明治時代というのはどうしてこうも浪漫に溢れているんでしょう。
 あらゆるものが変化し激動の時代だったからでしょうか。
 そんな中、命を捨てようと考える主人公と不死の母を殺し楽にさせようと考える死ねないシノ。
 彼らの悲願や物語もそうですが、当時の武家の女性の誇り高くも痛ましく悲しい結末が胸に迫ります。

Sample

主な登場人物

・鬼生田春安(おにうだはるやす)
 主人公。24歳程。
 鬼生田九郎次郎春安。
 戊辰戦争最後の戦い函館戦争で生き残る。
 新政府に囚われるも赦免されるが死にそびれたと内務卿・大久保利通暗殺を目論む。
 そこで九皐シノと出会う。

・九皐シノ(きゅうこうしの)
 29歳程。
 化野民(あだしののたみ)と人間との間に生まれた娘。
 見た目は女学生。
 不死の一族で自身の母を殺すことで楽にしたいと考えている。

・菖蒲(あやめ)
 将軍家に側仕えする旗本家の娘。
 父は徳川家が江戸から駿府に移動される際に自害した。
 

あらすじ

 明治七年、東京府。
 戊辰戦争最後の戦い函館戦争で生き残った主人公・ 鬼生田春安は、廃刀令が出るとのうわさもあるが、これしか知らぬと刀を買う。
 店には女学生が袴姿で刀を取りにお使いに来ており、時代が変わったと思うのと同時に時代が変わる前に死に損なったと思っていた。

 会津藩士であった父と兄は故郷を守らんと戦死。 母と妹は城下へ敵が迫る中籠城戦の足手まといにならぬよう自刃。
 天涯孤独となり生きる場所も死ぬ時期も失ったが、同じように天涯孤独の身である菖蒲と内務卿の暗殺を企て、死に場所と決めた。
 薩摩侍を斬って死ねるは本望と。

 いざ内務卿の乗る馬車を止め、中へ襲い掛かろうとしたとき、反対に中から飛び出してきたのは昼に見た女学生だった。 

感想

 明治時代というのはどうしてこうも浪漫に溢れているんでしょう。

 服装が、文化が、死生観があらゆるものが変化し激動の時代だったからでしょうか。
 そんな中、もう武士の世ではないと生きながらえ死に損ない、命を捨てようと考える主人公。
 不死の化野民であり、数百年と生き、為政者の行いから気が触れてしまった母を殺し楽にさせようと考える死ねないシノ。

 彼らの悲願や物語もそうですが、たった一コマ「母と妹は城下へ敵が迫る中籠城戦の足手まといとならぬよう自害した」当時の武家の女性の誇り高くも痛ましく悲しい結末が胸に迫ります。

作者・書籍関連

 相田裕さん
 https://twitter.com/aidayu02
 
 


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