漫画感想

【感想】COPPELION(26巻完結)

2021年3月11日

お見舞い

 2011年3月11日に三陸沖の太平洋を震源として発生した東北地方太平洋沖地震、いわゆる東日本大震災。
 地震による津波の影響により発生した福島第一原子力発電所事故では、東京電力の福島第一原子力発電所で発生した炉心溶融(メルトダウン)など、放射性物質の放出を伴った原子力事故が発生しました。

 あれから10年が経ちました。
 復興が進んだところ、いまだ爪痕が残るところ、消えぬものもあると思います。
 被災者、ご遺族の方々に心から心からの哀悼の意を表しますとともにお見舞い申し上げます。

 近未来SFものが好きな方におすすめ。

基礎情報

COPPELION26巻表紙
出典:COPPELION26巻表紙

作品名 : COPPELION
ジャンル: 近未来SFアクション
漫画  : 井上智徳
原作  : -
出版社 : 株式会社講談社
掲載誌 : 週刊ヤングマガジン→月刊ヤングマガジン
レーベル: ヤンマガKC
発表期間: 2008年28号~2016年3月号
巻数  : 26
状態  : 完結
アニメ : 2013年10月~12月

 時は西暦2036年。
 東京は原発事故による放射能汚染で封鎖されていた。
 そんな死都・東京に3人の女子高生が送りこまれた。
 彼女たちの名は[COPPELION-コッペリオン-]。
 遺伝子操作によって生まれつき放射能の抗体を持つ陸上自衛隊・第三師団所属の特殊部隊である。

出典:COPPELION1巻裏表紙

感想概要

 おすすめ:[osusume]
 西暦2036年、原子力発電所のメルトダウンにより無人の東京を舞台に「コッペリオン」と呼ばれる遺伝子操作で生まれた3人の女子高生たちを中心とした近未来SFアクション。
 現実世界の2011年を思い出します。 

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登場人物

・成瀬荊(なるせいばら)
 主人公。
 コッペリオン保健係のリーダー。
 正義感が強く戦闘能力も高い。

・深作葵(ふかさくあおい)
 保健係の一員。
 食いしん坊でよく愚痴をこぼしている。

・野村タエ子(のむらたえこ)
 動物と仲良くなる能力を持っている。
 メガネは視力を落とすようにかけている。

あらすじ

 西暦2036年、「コッペリオン」と呼ばれる遺伝子操作により生まれた3人の女子高生が無人の東京に向かっていた。
 東京お台場にある原子力発電所で発生したメルトダウンによって死の街と化した東京。
 3人は東京から生存者を救出するために陸上自衛隊が派遣した特殊部隊の一員だった。

 彼女たちは「コッペリオン」と呼ばれる、遺伝子操作により放射能に抗体を持つ者達だった。
 残留放射能に満ち、人のいない廃墟、緑の野生の王国と化した東京を舞台にした近未来アクション。

感想

 26巻4部構成で完結済みの作品で、3月11日に良い意味で必ず思い出します。

 当時、原発事故は起こらないと信じられていました。
 しかし、その誤りを、その後を予見するように描かれた作品が本作です。

 作品自体は近未来SF、アクションで、作者もまさか東日本大震災のよう災害が起こり、原発事故が起こるとは思っていなかったと思います。
 確か9巻か10巻が発売されるたあと東日本大震災が起こり、福島第一原発事故により、福島県をはじめ警戒区域に、一部は帰宅困難地域になるなどしました。

 2010年末ごろにはアニメ化が発表されましたが、2011には公表されなく一部ではCOPPELIONのアニメが放送されることがエイプリルフールのネタのように扱われる時期さえありました。
 結果としては2013年10月~12月に放送されました。

COPPELION1巻168
出典:COPPELION1巻



 想像力がないことは知らないことと同じなのかもしれないと思いました。
 ここでいう想像力というのは、荒唐無稽な空想を思い描くことではなく、事実や歴史から起こりえることを考えることです。
 誰かが言ったことを鵜呑みにするのではなく、自分なりに情報を咀嚼して考えることは10年前も今も今後もきっと役に立つはずです。 

作者・書籍関連

 井上智徳さん
 https://twitter.com/inotomo2009


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