漫画感想

【感想】ペスト(1巻)

2020年10月12日

 なぜ今なのか
 否、今こそ読む漫画

基礎情報

ペスト1巻表紙
出典:ペスト1巻表紙

作品名 : ペスト
ジャンル: ヒューマンドラマ
漫画  : 車戸亮太
原作  : カミュ
出版社 : 株式会社新潮社
掲載誌 : Bバンチ
レーベル: BUNCH COMICS
発表期間: 2020年6月~
巻数  : 1
アニメ : -

 194X年4月、アルジェリア北西部の港町オラン。
 短い春を謳歌していた町は、前触れなく閉ざされた。
 恐ろしい流行病によって―――。
 鼠の氾濫、謎のリンパ疾患、錯綜する情報、そして…。
 凡庸な町が突如として熱病に侵される”不条理”を描き、圧倒的共感を呼んでいるノーベル賞受賞作家・カミュの代表作を、車戸亮太が激情のコミカライズ!!
 不穏が忍び寄る逡巡の第1巻。

出典:ペスト1巻裏表紙

感想概要

 おすすめ:★★★☆☆
 194X年4月16日にアルジェリア湾岸の港町オランで、主人公で医師のベルナール・リウーは1匹の鼠に躓いた。
 鼠の駆除数の増加、リンパ疾患から想定される伝染病。否定したい推測、気づきたくない確信。
 少しずつ、でも確実に迫ってくる伝染病・ペストの恐怖や理不尽さを描いています。

Sample

感想

 出版する時期がすごいですね。
 現在のコロナ流行を受けての連載開始でしょうが、2020年のノーベル文学賞発表(2020/10/8)の翌日に発売されるとは。

 194X年4月16日にアルジェリア湾岸の港町オランで、主人公で医師のベルナール・リウーは1匹の鼠に躓いた。
 鼠の駆除数の増加、リンパ疾患から想定される伝染病。否定したい推測、気づきたくない確信。
 知っている、分かっているが、認めるに足らない証拠。伝染病と確定すれば街を封鎖せざるを得ず人にも産業にも大きな影響を及ぼす。
 少しずつ、でも確実に迫ってくる伝染病・ペストの恐怖や理不尽さを描いています。

 当時の医療レベルや情報技術レベルは現在に比すれば大きく劣っているでしょう。
 ペストと新型コロナ、致死率の高低、既知の病か未知の病か、特効薬や結成の有無、世界規模か町規模か、様々な相違があっても、それでも変わらない、恐怖や人々の感情。そういったものが感じられる作品です。

ペスト1巻134
出典:ペスト1巻

 ペストと確証が得られない時点でのペストの公表に対しての町の保健委員会の見解は「ペストと認めない」。ペストを発表すれば医療崩壊をすることを予見しており、状況が違うとはいえ現在にも通じるものがありますね。

 原作の小説は架空(オラン市に実際にペストが発生したわけではない)であり、この漫画を読んだからといって新型コロナが収まるわけではないですし、治るわけでもありません。まして正しい知識が身につくわけでもありません。
 しかし、こういうことが起こりうる、医療従事者はこういう考えを持っている人もいる、人々はこういう行動をとりうる、過去から学び、鵜呑みにせず一つの知識、一つの見方としてこの漫画を読んでみても良いかと思います。 

 1話~3話まで無料で読めます。10/12現在、10話以降も無料公開されていますので、単行本から追いつけます。
 https://www.comicbunch.com/manga/bbunch/peste/

追記

 気になって公開されてる最新話まで読みました。
 原作小説は1947年発行ですよ?新型コロナによるいわゆるコロナ禍と酷似した状況なのはすごいですね。
 原作小説はベストセラーになっているそうです。

 新型コロナウイルスの感染拡大とともに世界中で関心が高まり、イタリア、フランス、英国などでもベストセラーになっている。
 同作は1947年に刊行された長編小説。アルジェリアの港町で突如ペストが流行し、市民が精神状態をむしばまれながら見えない敵と戦うさまを描いた。

出典:2020年04月08日JIJI.COM カミュの「ペスト」100万部突破 新潮文庫、新型コロナで世界的関心
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020040800979&g=soc

作者・書籍関連

 車戸亮太さん
 https://twitter.com/kurumado_ryouta


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