漫画感想

【感想】夏へのトンネル、さよならの出口 群青(1巻)

2021年1月6日

 青春、群像劇が好きな方におすすめ。

基礎情報

夏へのトンネル、さよならの出口 群青1巻表紙
出典:夏へのトンネル、さよならの出口 群青1巻表紙

作品名 : 夏へのトンネル、さよならの出口 群青
ジャンル: 青春群像劇
漫画  : 小うどん
原作  : 八目迷
出版社 : 株式会社小学館
掲載誌 : マンガワン
レーベル: サンデーGXコミックス
発表期間: 2020年7月~
巻数  : 1
状態  : 連載中
アニメ : -

 そのトンネルに入ると欲しいものが何でも手に入るんだって。
 夏のある朝、田舎の高校生・塔野カオルはある都市伝説を耳にする。
 それは中に入ると何でも手に入るトンネルがある、というものである。
 その名も「ウラシマトンネル」。
 その日の夜、散歩に出掛けたカオルは怪しい雰囲気漂うトンネルを見つける。
 「もしこのトンネルが本物のウラシマトンネルだったなら…」
 ガガガ賞&審査員特別賞のW受賞を果たした大注目作品のコミカライズ!

出典:夏へのトンネル、さよならの出口 群青1巻裏表紙

感想概要

 おすすめ:★★★☆☆
 主人公の心情を軸に家庭環境や妹への思いなどを語りつつ、学校での人間関係などにも触れているのにすんなり理解できるのが不思議です。
 ウラシマトンネルに向かい検証しようとすることや主人公がウラシマトンネルに行っていたときに学校にいなかったことで少しずつ変わり始めた人間関係、特に花城との協力関係など今後どうなるのか続きが気になりますね。


 

  • 物語性
    8
  • 人物像
    6
  • 世界観
    7
  • 絵画力
    7
  • 緻密さ
    8
  • 漫画力
    7
  • 更新度
    5
  • 作家性
    5
  • 話題性
    2
  • 希少性
    0

登場人物

・塔野カオル
 主人公。
 幼少時に妹を事故で亡くしてから家庭が崩壊してしまう。
 妹の事故死について後悔と自責の念を抱いている。

・花城あんず
 東京から引っ越してきた転校生。
 成績優秀、運動神経も良いが、クラスにはなじまず「孤高の人」に。

・加賀
 主人公の友人。
 
・川崎
 クラスで女王と呼ばれる女子生徒。
 怖い彼氏の威を借りて主人公をパシる。
 花城に難癖をつけて絡む、

・塔野カレン
 主人公・塔野カオルの妹。
 主人公とは種違いだが、彼女の性格・存在で塔野家の幸せが薄氷の上に成り立っていた。

あらすじ

 6月下旬の朝、登校の電車を待つホームで主人公・塔野カオルは「ウラシマトンネル」のうわさを耳にする。
 何でも手に入るかわりに帰ると一気に年を取ることからそう呼ばれるようになったらしい。

 夜に散歩に出かけると見たことのないトンネルを見つける。
 トンネルを進んでいくと幼少の頃に事故で亡くなった妹の遺品を見つけ、当時飼っていたインコが現れる。
 このトンネルは「ウラシマトンネル」で、このまま進めば本当に妹に会えるのではと思った時に噂を思い出し慌てて引き返す。

 トンネルで2~3時間過ごしただけなのに、帰ってみると1週間家に戻らず学校にも行っていないことになっていた。

 トンネルでの出来事、主に時間経過を検証しようとして再度トンネル内に入ったとき、東京から転校してきて学校になじもうとしない花城が後ろについてきていた。
 事情を包み隠さず伝えると手を組まないかと誘われる。 

感想

 1話で登場人物や世界観がほぼ一気に説明されます。
 主人公の心情を軸に家庭環境や妹への思いなどを語りつつ、学校での人間関係などにも触れているのにすんなり理解できるのが不思議です。

 ウラシマトンネルに入った時の出来事は不思議なのに、その時の主人公の淡い期待や代償の恐怖が現実のもののようでうまいなと思いました。

 再度ウラシマトンネルに向かい検証しようとすることや主人公がいなかったことで少しずつ変わり始めた人間関係、特に花城との協力関係など今後どうなるのか続きが気になりますね。

 ややリアル寄りの絵柄で可愛く、背景もきれいで、コマ割りもわかりやすく読みやすいです。

 主人公の携帯がガラケーなので時代は2010年くらいなんでしょうか。
 ウラシマトンネル、伏見稲荷大社の千本鳥居よろしく鳥居が並んでいます。
 鳥居までは時間経過は通常で、鳥居を一つくぐるごとに1時間ずれるんでしょうかね。

作者・書籍関連

 小うどんさん
 https://twitter.com/attaka_koudon


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