漫画感想

【感想】去勢転生(1巻)

2020年11月12日

 男性が嫌いな女性には面白いかもしれない。

基礎情報

去勢転生1巻表紙
出典:去勢転生1巻表紙

作品名 : 去勢転生
ジャンル: ファンタジー
漫画  : おちゃう
原作  : 宮月新
出版社 : 株式会社白泉社
掲載誌 : ヤングアニマルZERO
レーベル: YOUNG ANIMAL COMICS
発表期間: 2019年10月~
巻数  : 1
アニメ : -

 姉ヶ崎悟は、幼なじみで想い人である一ノ瀬由奈をレイプ魔に強姦殺人された。
 復讐の鬼と化し性犯罪者達の”性器”を切断し殺した悟は、15件の殺人罪により死刑となるが…?
 女だけが正常な世界で巻き起こる生存競争!
 史上最悪の転生譚、開幕!!

出典:去勢転生1巻裏表紙

感想概要

 おすすめ:★☆☆☆☆
 本編1話では主人公が15件の殺人の罪に問われ有罪、絞首刑になり平行世界へ転生します。
 転生前の描写が不足していて、主人公の思考が掘り下げられておらず、タイトルもよくわからなくなっています。
 転生後も「ケダモノ」の設定などが飲み込めず、ただ男性が嫌いなのかなと思ってしまいます。

Sample

感想

 コミックスの裏表紙って簡単なあらすじが載ってるじゃないですか。
 あらすじで言われてることが本編で言われてないのはどうなの?

 本編1話では主人公が15件の殺人の罪に問われ有罪、絞首刑になり平行世界へ転生します。
 しかし、作中の新聞報道、裁判、絞首刑までの間と転生前の描写で「15件の殺人」は言われますが、「性犯罪者たちの”性器”を切断した」なんてないんですが…?
 強姦殺人の犯人たちに対する復讐方法であり、主人公の思考の現れであり、タイトルにも影響するもので、そこを描写しないのはおかしいのでは?
 あえて描写せずに物語が進んだ後に語るというのもあり得ますが、1話での印象で物語の受け方が変わってきますし、そもそもそれならあらすじに載せるべきではないですし、やってることがわからない。

 転生した後の世界では太陽がメガフレアを起こし、電子機器はもとより男性の脳を破壊、理性をなくし「ケダモノ」となり女性を襲う怪物になってしまいました。そのため女性たちが身を寄せ合って生活しているような状況です。
 そこに主人公が転生してきたので、主人公を見た女性が慄き助けを乞うのはわかります。
 ですが、偶然「ケダモノ」が主人公を押しのけ女性(沙夜)に襲いかかります。
 2話目でエストロゲンのにおいが「ケダモノ」を引き寄せ襲わせているという説明がされます。なんで1話目の「ケダモノ」は主人公を押しのけたんですかね。2話目冒頭で「ケダモノ」が主人公を襲う描写があるので1話目と2話目ですでに矛盾しています。

 1話目で沙夜は遥香先輩に助けられ、主人公にこの世界のことを、遥香先輩には主人公が「ケダモノ」ではないことを説いてくれます。
 遥香先輩は主人公が「ケダモノ」ではないと信じ切れず退室、2話目で「ケダモノ」に殺されます。もはやギャグ。

 2話後半ではエストロゲンの話をしてくれた八坂先生が主人公に「精子だけでも置いていって欲しい」と迫ってきます。
 「ケダモノ」の精子にはY染色体がなく、子供を作れない。女性だけでは子供を作れないので、主人公に「希望」を見出します。
 設定は何やらそれっぽいですが、それまでの会話から八坂先生は主人公が転生してきたこと、転生下では強姦殺人にあった幼なじみが転生先の世界では生きている可能性があるから探しに行くことを理解しているはずなのに、危機的状況で個人が種の存続を慮って主人公を襲います。しかも主人公に拒否られた翌日には「自慰でいいんだ…頼むから…」と、完全にヤベー奴。

 3話では体育用具倉庫で子供の「ケダモノ」に襲われますが、親切なおばちゃんに助けられます。
 おばちゃんは袋に入ったパン(菓子パン?)を投げて「子供達はね、肉よりお菓子に目がないのよ」と言い放ちます。
 もう「ケダモノ」が何なのかわかんなくなってきました。

作者・書籍関連

 おちゃうさん
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