【感想】じょしまん。（１巻）

　漫画家になるために頑張るストーリーが好きな方におすすめ。

基礎情報

作品名　： じょしまん。
ジャンル： 性春漫画家ストーリー
漫画　　： 吉田丸悠
原作　　： -
出版社　： 株式会社双葉社
掲載誌　： webアクション
レーベル： ACTION COMIC
発表期間： 2020年8月～
巻数　　： 1
状態　　： 連載中
アニメ　： -

　女子高生２人、エロマンガにかける性春！

　少女漫画が大好きな純情ギャル・田中。
　エロ漫画家として活躍中の地味子・寺尾。
　性格も見た目も正反対の２人は、奥が深くて可能性に溢れた「エロ漫画」の世界に足を踏み入れる―――！
　”性”と格闘する思春期女子２人を描く、性春漫画家ストーリー、第１巻！！

出典：じょしまん。１巻裏表紙

感想概要

主な登場人物

・田中乃梨沙（たなかのりさ）
　主人公。高校３年生。
　リア充、陽キャと言ったそちら側の人間としてはみ出さないように生きてきた。
　その実少女漫画が好きで、人知れず漫画雑誌の月例賞に応募している。

・寺尾
　主人公のクラスメイト。
　教室の隅でも漫画（のネーム）を描いているような、傍から見れば根暗な少女。
　ただ、彼女は彼女のやりたいこと、やるべきことを自覚したうえで、迷惑をかけず漫画を描いている。

あらすじ

　高校で女子グループの最上位にいる主人公・田中。
　話題を合わせ、好みを合わせそこからはみ出さないようにしていた。

　しかし彼女は小さな頃から、誰もが一途に恋する世界、少女漫画が好きだった。
　ノートに鉛筆で描いて周りの友達から喜ばれることもあったが、いつしか周りはおしゃれや異性に興味が移っていった。
　漫画も子供っぽく、オタクっぽいものという認識に変わっていった。
　それでも人知れず漫画を描き月例賞に応募し続けていた。

　そんな中、教室で静かに漫画のネームを描いている寺尾。
　女子グループにからかわれようがお構いなし。
　そんな寺尾を見て恥ずかしくないのかと思った。

　登校時に月例賞の郵送ができず、高校に持って行ったところ、寺尾に原稿を見られてしまう。
　得体のしれない陰キャに人知れず漫画を描いていることがばれ、しかも原稿もあずかられた。
　女子グループ最上位としての高校生活が終わった。

　放課後呼び出され連れてこられたのは寺尾の家。
　パソコンやペンタブレット、見たことのない漫画雑誌が積まれている。
　田中の原稿を見て、寺尾の原稿を手伝ってほしいとのことだったが、その原稿はエロ漫画だった。

感想

　エロ漫画を描く女子高生を見てハァハァする漫画なのかと思っていたら違いました。
　恥ずかしがる田中はそれはそれで可愛いんだが。

　田中は、絵がうまくて仕事として漫画を描いている、自分を持っている寺尾に尊敬にも似た思いを。
　寺尾は、田中の目標にかつて自分が見た目標を、自分の描きたいものを持っていることを。
　漫画というテーマで、それぞれがそれぞれを思いつつ、物語が進んでいくのは面白いです。

　あとがきに百合を描く話をいただいてできたお話とありましたが、これは百合なのだろうか。
　田中も寺尾も女性だから百合か。

　ぶっちゃけ漫画を描くというテーマの漫画として読んでて面白いので百合であってもなくてもかまわない。

　キラキラした恋愛を少女漫画として描きたい田中が、エロ漫画だってキャラ同士の関係を描くのは変わらない、漫画の中のキャラクターたちの恋を、その先の幸せを形にしてやりたいというのはかっこいいじゃないですか。

作者・書籍関連

　吉田丸悠さん
　https://twitter.com/ysdmr_y

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