青春、群像劇が好きな方におすすめ。
基礎情報
作品名 : 夏へのトンネル、さよならの出口 群青
ジャンル: 青春群像劇
漫画 : 小うどん
原作 : 八目迷
出版社 : 株式会社小学館
掲載誌 : マンガワン
レーベル: サンデーGXコミックス
発表期間: 2020年7月~
巻数 : 2
状態 : 連載中
アニメ : -
そのトンネルに入ると欲しいものが何でも手に入るんだって。
出典:夏へのトンネル、さよならの出口 群青1巻裏表紙
夏のある朝、田舎の高校生・塔野カオルはある都市伝説を耳にする。
それは中に入ると何でも手に入るトンネルがある、というものである。
その名も「ウラシマトンネル」。
その日の夜、散歩に出掛けたカオルは怪しい雰囲気漂うトンネルを見つける。
「もしこのトンネルが本物のウラシマトンネルだったなら…」
ガガガ賞&審査員特別賞のW受賞を果たした大注目作品のコミカライズ!
感想概要
おすすめ:[osusume]
ウラシマトンネルの検証はそれはそれで面白いですが、それとは別に川崎小春の話は結構好きです。
学校で女王とまで呼ばれ傍若無人に振る舞っていたのは威を借りた狐の虚勢で、すぐに花城に図星を言われ泣き出してしまったり。
それでも変わりたい、花城のようになりたいと自分を蹴ようとする川崎は1巻とは打って変わって印象が良くなりました。
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登場人物
・塔野カオル(とうのかおる)
主人公。
幼少時に妹を事故で亡くしてから家庭が崩壊してしまう。
妹の事故死について後悔と自責の念を抱いている。
・花城あんず(はなしろあんず)
東京から引っ越してきた転校生。
成績優秀、運動神経も良いが、クラスにはなじまず「孤高の人」に。
ウラシマトンネルの話をカオルから聞いて調査に協力する。
・加賀
主人公の友人。
・川崎小春(かわさきこはる)
クラスで女王と呼ばれる女子生徒。
怖い彼氏の威を借りて主人公をパシる。
花城に難癖をつけて絡んでいたが、花城と話すうちに花城のようになりたいと望む。
・塔野カレン(とうのかれん)
主人公・塔野カオルの妹。
主人公とは種違いだが、彼女の性格・存在で塔野家の幸せが薄氷の上に成り立っていた。
あらすじ
6月下旬の朝、登校の電車を待つホームで主人公・塔野カオルは「ウラシマトンネル」のうわさを耳にする。
何でも手に入るかわりに帰ると一気に年を取ることからそう呼ばれるようになったらしい。
夜に散歩に出かけると見たことのないトンネルを見つける。
トンネルを進んでいくと幼少の頃に事故で亡くなった妹の遺品を見つけ、当時飼っていたインコが現れる。
このトンネルは「ウラシマトンネル」で、このまま進めば本当に妹に会えるのではと思った時に噂を思い出し慌てて引き返す。
トンネルで2~3時間過ごしただけなのに、帰ってみると1週間家に戻らず学校にも行っていないことになっていた。
トンネルでの出来事、主に時間経過を検証しようとして再度トンネル内に入ったとき、東京から転校してきて学校になじもうとしない花城が後ろについてきていた。
事情を包み隠さず伝えると手を組まないかと誘われる。
花城との一悶着から学校に来なくなっていた川崎に、たまった課題を届けることになったカオル。
ウラシマトンネルの調査もできないこともあり花城も一緒に行くことになるが、そこで見たのは学校とは印象が全く違う川崎だった。
花城と話す中で自身の気持ちを見透かされるようで泣き出してしまうも、花城のようになりたいと願う川崎。
川崎が次に学校に来た時には髪の色も雰囲気も全く違うものになっていた。
感想
ウラシマトンネルの検証に塔野というか花城が積極的になっているのが可愛くありつつも、事情があることが少しずつ明らかになってきます。
検証を進める中で得た花城の思い出の品であろう漫画の原稿?など彼女にも彼女の事情があり、覚悟があるんだろうことが見て取れて面白いです。
ウラシマトンネルの検証とは別に、川崎小春の話は結構好きです。
学校で女王とまで呼ばれ傍若無人に振る舞っていたのは威を借りた狐の虚勢で、すぐに花城に図星を言われ泣き出してしまったり。
それでも変わりたい、花城のようになりたいと自分を蹴ようとする川崎は1巻とは打って変わって印象が良くなりました。
作者・書籍関連
小うどんさん
https://twitter.com/attaka_koudon
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