漫画感想

【感想】火の鳥(ヤマト編、宇宙編)

2021年2月9日

 手塚治虫作品、火の鳥が好きな方におすすめ。

基礎情報

火の鳥③(ヤマト編、宇宙編)表紙
出典:手塚治虫文庫全集 火の鳥③表紙

作品名 : 火の鳥(ヤマト編、宇宙編)
ジャンル: ファンタジー、SF
漫画  : 手塚治虫
原作  : -
出版社 : 株式会社講談社
掲載誌 : COM
レーベル: 手塚治虫文庫全集
発表期間: 1968年9月号~1969年7月号
巻数  : 11
状態  : 完結
アニメ : OVA(1987年8月、1987年12月)

 父の名を受け川上タケルを討つべく旅だったヤマト・オグナだったが、タケルやその妹のカジカに会うことでタケル暗殺に悩み苦しむ……。そんななか、ヤマトは火の鳥から生き血をもらうこととなった! 古墳時代を舞台にした「ヤマト編」に加え、未来の宇宙を舞台に、宇宙飛行士牧村(まきむら)が受ける「永遠と生きながらえないといけない」という過酷な罰と、流刑の星での想像を絶する生活を描いた「宇宙編」の2作品を収録した第3巻。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』ヤマト編・宇宙編(手塚治虫漫画全集MT204『火の鳥』第4巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』ヤマト編 1968年9月号~1969年2月号 COM連載 ・『火の鳥』宇宙編1969年3月号~7月号 COM連載

出典:火の鳥(ヤマト編、宇宙編)作品概要

感想概要

 おすすめ:[osusume]
 子供の頃にこれを読んだら理解が出来るのか。
 理解ができてしまったらトラウマになるんじゃないかという結末。
 牧村を誰が殺したのかという疑念や疑心暗鬼、宇宙空間で漂う間助かるかどうかの期待と焦燥。惑星に降り立ってからの罪や罰、そして愛。
 ストーリーもそうですが。漫画としてのコマ割りも面白いです。
 

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主な登場人物

ヤマト編
・ヤマト・オグナ
 主人公。
 ヤマト国の第5王子。
 正しい日本史を作っているクマソを討伐しに行かされる。

・クマソ・カジカ
 クマソ国の長・上川タケルの妹。
 剣の腕を鍛え武勇の誉れに死ぬことを望んでいたがオグナに会い惹かれていく。
 

宇宙編
・牧村五郎
 天才的な技術者。
 5人しかいない宇宙船の中で遺体で発見される。

・一宮ナナ
 牧村が好意を寄せていた女性。
 宇宙空間を漂流したのちある惑星に降り立つ。

・猿田
 牧村たちと宇宙船に乗っていた乗員。
 一宮と同じくある惑星に降り立つ。

あらすじ

 ヤマト編
 正しい日本史を編纂しているとのうわさを聞いて、ヤマト国はクマソ国の討伐に乗り出す。
 ただ、クマソ国に向かったのは第5王子で主人公のオグナとお付きの2人だけだった。

 クマソ国では周辺部族の族長を接待し、取り込もうとしていた。
 そんなクマソ国の長の妹カジカは武勇を挙げようとするおてんばぶり。

 クマソに向かう途中オグナはカジカに対峙するも交渉が目的だとクマソ国へ連れていかれる。
 クマソ国では火の鳥が夏の数日間、湖の岩の上にいるというが。。。


 宇宙編
 2577年。
 宇宙を航行中、小惑星にぶつかり燃料を損失。
 当番で起きていた牧村の遺体がみつかり、誰が殺したのかと疑心暗鬼にかられつつも、残ったものは各自ボートで脱出する。

 一人が離れ、一人が核に囚われていくなか、ナナと猿田は宇宙空間に火の鳥を見ながらある惑星に降り立つ。
 その惑星では植物が動物のように動き回り、決まった時間に嵐が来る。
 転がった岩が元の位置に戻る、時間を巻き戻すように。。。
 

感想

 2月9日は漫画専門古書店まんだらけが制定した漫画の日です。
 漫画の神様こと手塚治虫さんの命日に由来します。

 ご存じのとおり手塚治虫さんは「鉄腕アトム」「ブラックジャック」「ブッダ」「ジャングル大帝レオ」など名作を数多く執筆された方です。

 手塚治虫さんの作品の中から、「火の鳥」とりわけ宇宙編の感想を。

 子供の頃にこれを読んだら理解が出来るのか。
 理解ができてしまったらトラウマになるんじゃないかという結末。

 牧村を誰が殺したのかという疑念や疑心暗鬼、宇宙空間で漂う間助かるかどうかの期待と焦燥。
 惑星に降り立ってからの罪や罰、そして愛。

 火の鳥シリーズの一部としても、宇宙編だけで見ても面白いです。
 

 

火の鳥③(ヤマト編、宇宙編)179
出典:手塚治虫文庫全集 火の鳥③

 宇宙編は特にコマ割りが特殊な印象があり、このページのコマ割りは神がかっています。
 時間経過、空間移動、人物の合流、物語の進行をすべて行っており、特に空間移動とコマ割りを紐づけて描いているのは驚愕です。

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