女子硬式野球漫画を読みたい方におすすめ。
基礎情報
作品名 : 球詠
ジャンル: 女子硬式野球
漫画 : マウンテンプクイチ
原作 : -
出版社 : 株式会社芳文社
掲載誌 : まんがタイムきららフォワード
レーベル: MANGA TIME KR COMICS
発表期間: 2016年6月~
巻数 : 8
アニメ : 2020年4月~6月
中学時代、1回戦負け野球部の投手だった武田詠深(たけだ・よみ)。 捕手が捕れないため、投げることができなかった「魔球」への後悔を抱えたまま、 野球部が停部中の新越谷高校に進学する。
出典:球詠紹介
そこで詠深が再会したのは、幼なじみの山崎珠姫(やまざき・たまき)。 捕手として力を付けていた珠姫は、詠深の全力投球を受け止めることができた。 幼い頃に誓った約束を果たし、めぐり逢ったバッテリーは、 一度は立ち止った「球道」を再び歩みはじめる……
白球に恋する少女達の物語、開幕!
感想概要
おすすめ:★★★★☆
一言でいうと百合の皮をかぶった野球漫画。しかもロジカル。
野球を楽しむことを忘れずに、でもみんなで勝利に向かっていく彼女たちはとても好きです。
絵柄も可愛く崩れることもなく、背景も絵柄にマッチしつつきれいに描かれています。
スポーツやアクションに必要なスピード感の描写もわかりやすくきれいです。
- 物語性
- 9
- 人物像
- 10
- 世界観
- 10
- 絵画力
- 9
- 緻密さ
- 10
- 漫画力
- 9
- 更新度
- 6
- 作家性
- 5
- 話題性
- 4
- 希少性
- 0
感想
主人公武田詠深は幼いころに友達山崎珠姫とやっていたキャッチボールでの変化球を得意としていました。しかし、中学校ではその鋭い変化から「投げないで」と言われてしまいます。それでもあきらめずに特訓をしていましたが変化球をとれる捕手はおらず中学時代の最終成績は一回戦敗退。高校では野球をあきらめていましたが、幼いころにキャッチボールをした友達と再会しまた野球を始めていきます。
一方の珠姫は中学校時代に全国を経験しますが、強いチームだった半面辛い練習や勝利優先の野球とは離れようとしていました。
また、二人が入った高校では女子野球部での暴力沙汰を含む不祥事があり活動自粛、部活ができない部員たちは部を去っていました。
野球オタク(?)の川口芳乃(かわぐちよしの)や姉の息吹(いぶき)、活動自粛でも部をやめなかった藤原理沙(ふじわらりさ)、岡田怜(おかだれい)など部員を集めて野球をしていきます。
そして野球を通じて彼女たちが成長していくお話です。
一言でいうと百合の皮をかぶった野球漫画。しかもロジカル。
OPS…?長打率…?これは検索しながら読まなきゃいけないタイプの漫画かと思いましたが、野球のルールや用語に詳しくなくても漫画内でマネージャー兼参謀役である芳乃ちゃんの思考として試合の状況や作戦が解説されているので検索しなくても読み進められます。
芳乃ちゃんの観察、データに基づく戦略の組み立て、戦況の見極め、部員への指示は的確で高校生とは思えません。ですが、彼女も時に判断に迷い、戸惑うこともありちゃんと個性と人格を持った女の子として描かれています。
主人公を含むほかの部員についてもそれぞれ個性があり特徴があり、初心者だけどチームの役に立ちたいとか、先輩だからこそいい所見せたいとか、それぞれの部員の関係など細かく丁寧に描写されている印象です。
夏の公式戦とかについて書きたいんですが、ネタバレになりそうなので控えますが、強豪であり、公式戦前に練習試合をしていて因縁の相手でもある梁幽館高校との対戦、最後の最後まで手に汗握る展開で是非読んでほしいです。
対戦相手を貶めたり卑怯な手を使ったりするのではなく、スポーツを楽しむことを忘れずに、でもみんなで勝利に向かっていく。個人的にはこの漫画の雰囲気はとても好きです。単純に女の子が頑張っているところが大好物というのはありますが。
反対に何が何でも何としてでも何をしてでも勝利をつかみ取りに行くドロドロしたものも何でもありというのが好きな方には物足りないかもしれません。
絵柄も可愛く、崩れることもなく、背景も絵柄にマッチしつつきれいに描かれています。スポーツやアクションに必要なスピード感の描写もわかりやすくきれいです。
2020年4月にアニメ化していますがそちらは未視聴です。作画が崩壊したとか聞いたので怖くて見れません。
「まじか」と思わず声が出たカバー下の表紙。確かにデータは大事だけど、すごいな。
野球を知らない読者としては何を言っているのか本当にわからん。
作者・書籍関連
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